イボ・タコ・ウオノメの違い
[2016.06.22]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
世間では、ひとくくりに「イボ・タコ・ウオノメ」と言いますが、医学的には「イボ」と「タコ・ウオノメ」は全く別物です。
タコとウオノメは似ています。ほんの少し違うだけ。それに対して、イボは全く原因が異なる病気です。
医学的に言う「イボ」は、実は感染症です。
ヒトパピローマウィルスというウィルスが皮膚の細胞で増殖し、そのために皮膚細胞が隆起したものを指します。
ヒトパピローマウィルスと言えば、子宮頚がんの原因になることが話題になっていますね。
多くの子宮頚がんは、実は感染症だったのです。なので、ヒトパピローマウィルスのワクチンを打つことで子宮頚がんを減らすことが出来ます。ゼロに出来るわけでは無いのは、ヒトパピローマウィルスには幾つも型があって、全ての型に対するワクチンではないためです。
では、イボも子宮頚がんもヒトパピローマウィルスが原因ならば、イボがあると子宮頚がんになりやすいのでしょうか?
答えは「いいえ」です。
先ほども言ったように、ヒトパピローマウィルスには幾つもの型があります。
皮膚にイボを起こす型と、粘膜に子宮頚がんを起こす型は、別の型です。なので、イボが指にあるからと言って、子宮頚がんの可能性は増えません。
次回に続きます。