サランラップ封入療法
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
「市販のキズパワーパッドで治せない傷」の続きです。
キズパワーパッドで完全に密閉できない大きさの傷の場合、サランラップを使うことがあります。
サランラップは水を通さないため、傷をいつも湿った状態でキープできるのですね。
しかし、これにも注意が必要です。
まず、ずっと付けたままでいると痒い。ひどいとアセモの様にかぶれることがあります。
かぶれたり痒みが出たりしたら、サランラップ封入療法は続けられないかもしれません。
傷の大きさにもよりますが、夏にサランラップは暑くて無理ですよね・・・。
ただ、特殊な道具を使いませんので、頻回に通院してもらえない場合など「毎日サランラップをはがして綺麗な水で傷を洗いまた新しいサランラップを巻く」という方法でご自宅である程度傷の管理が可能になります。
自宅で出来るというのが最大の利点ですが、やはり大きな傷をご自身の判断だけで治すのにはそれなりの危険があることをご理解していただかなくてはいけません。
「感染の徴候は無いか」「傷が深くて、傷の底からの上皮化が不可能な状態ではないか(大きな傷でそんな場合は植皮が必要なこともあります)」「痂皮(かひ)という上皮化の妨げになるカサブタが傷を封入してしまっていないか」「痂皮の下にバイ菌が繁殖していないか」など専門的な知識が要ることも多いからです。