ヘルニアの治療
[2018.07.18]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
昨日の続きです。
腰椎椎間板ヘルニアの症状の中で、一番怖いのは「尿意や便意が解らなくなる」というものです。
そのまま様子を見ていたら、神経が完全に障害されてしまって一生解らないままになってしまうかもしれません。今後の日常生活に著しい支障を来たしますので、もし尿意や便意が解らなくなったら緊急手術の適応になります。
他の症状の場合は、まずは内服剤・外用剤・注射などで治療することになります。
飲み薬も貼り薬も注射も、消炎鎮痛剤という、いわゆる「痛み止め」を使います。
「痛み止め」と言うと、なにか「とりあえず麻酔のように痛みを解らなくしているだけ」と誤解される方が多いのですが、実は椎間板ヘルニアの際に神経が圧迫を受けるのは椎間板が当たって直接障害される以外にも周りの組織がむくむことで圧迫がきつくなる要素もあるのです。
ですから、消炎鎮痛剤で周りの炎症を押さえてむくみを取ることで、神経への圧迫を軽くする作用もあります。ただ「痛みを解らなくしているだけ」という訳ではないのです。
しかし、飲み薬や貼り薬や注射には、出っ張った軟骨を溶かすような作用はありません。なので、根本的な治療法という訳ではありません。
次回に続きます。