外傷性頭蓋内出血
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
昨日の続きです。
怖い頭痛の筆頭に挙がる「頭蓋骨の中に出血する病気」をもう少し詳しくご説明します。
「頭蓋骨の中に出血する病気」は、大きく「外傷性」と「非外傷性」に分けることが出来ます。
つまり、「頭をどこかにぶつけて起きる出血」と「頭をどこにもぶつけて無いのに起きる出血」です。
外傷性出血は「急性硬膜外血腫」「急性硬膜下血腫」「外傷性くも膜下出血」「脳挫傷」「外傷性脳内出血」「慢性硬膜下血腫」です。
前の5つは強く頭を打った時に起こる疾患です。どこに出血するかで病名が変わりますが、いずれにせよ出血の程度によって、緊急の手術が必要か、もしくは経過観察のために入院が必要でしょう。
最後の「慢性硬膜下血腫」だけはずいぶん様子が違う病気です。
数ヶ月前に頭を打って、それからじわじわと頭蓋骨と脳の間に血が溜まってきます。ゆっくりと溜まりますので、症状もぼんやりしていて、「何か最近物忘れが酷くなった」とか、「なんか最近両足に力が入りにくい」などと、頭痛自体がはっきりしないことも全く珍しくありません。
しかし、頭痛の原因を調べる時に、頭を打ったという記憶がある場合は「MRIかCTを撮りましょう」という話に自然になりますので、なかなか診断がつかなくて困るという状況にはなりにくいですよね。
問題は「非外傷性の頭蓋内出血」です。
明日も書きますね。