大腸がん検診の見落とし
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
以前、「大腸がん検診で使う検便検査は100%の検査ではない」とお話したことがあります。
実はだいたい80%くらいの検査なのです。
つまり、大腸がん検診を受けて、「結果は正常でしたよ。今年の大腸がん検診はオッケーですね。」と説明されても、5人に1人は大腸がんを見落としているかも知れないってことです。
「それってがん検診として意味あるの?」と思われるかも知れませんね。当然です。普通は「がん検診、オッケー」と聞いたら、そのがんは無いと思いますよね。
しかし、大腸がん検診として検便の検査はちゃんと意味があります。
なので、毎年受けていただくことをお勧めしています。
大腸がんは比較的成長が遅いがんです。細胞一個から始まってだんだん大きくなるまで最低でも4・5年はかかると言われています。
すると、検診を一回受けただけだと20%の確率で見落としているかもしれませんが、
2年連続で見落とす確率は、20%×20%で、4%になります。
3年連続で見落とす確率は、4%×20%で、0.8%になります。
4年連続で見落とす確率は、0.8%×20%で、0.16%です。
ですので、大腸がん検診は、「一度受けて大丈夫だったから、もうしばらくは受けなくていいや」というのでは良くありません。毎年受けてこそ見落としが無いのです。