抗生剤の飲み方
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
昨日の続きです。
膀胱炎で、残尿感や頻尿や排尿時痛が出ているとき、抗生剤を飲んでいただくと、比較的早くすぅーっと症状が消えることが多いです。
膀胱炎を繰り返されている方は、これらの症状のことを良くご存知です。
なので、「いつ何時、急にまた膀胱炎が再発するかも知れない。今回は2日だけ飲んだら症状が消えて治ったので、またいつか再発した時のために残りは置いておこう」と考える方もしばしばお見かけします。
しかし、今回の膀胱炎、本当に2日間の抗生剤で完全に治っているのでしょうか?
膀胱の中で増えている細菌は、抗生剤を飲むことで減少します。
ある程度、減少すると、症状が消えるラインがあります。細菌の数が、そのライン以下に減ると症状が消えます。しかし、症状が消えたからと言って、まだ細菌はゼロになっていないのです。
本来、膀胱の中は完全に無菌であることが正常です。ゼロにまでしないと、症状は消えても「治った」とは言えません。
症状が消えたところで抗生剤を飲むのを中止すると、残っている細菌が再び増えてしまうこともあり得ます。
細菌は、こういった「減ったり増えたり」を繰り返しているうちに強くなります。抗生剤が効かない耐性菌に化けるのです。
したがって、5日分抗生剤をお出ししたら、症状が消えても5日間は飲み続けてください。そのほうが再発率は少ないのです。
次回に続きます。