病気の天秤
[2014.12.11]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
よく、いろいろな病気の説明をさせていただく時に、「病気の天秤」という例えを使うことがあります。
ある患者さんが、たとえば胃潰瘍になった時、「胃潰瘍の天秤」を想像してもらいます。
左の皿は、胃潰瘍を悪くする皿です。
左の皿の上には、さまざまな胃潰瘍を悪くする要素が乗ります。
それは、「タバコ」だったり「ヘリコバクタ・ピロリ菌」だったり「ストレス」だったり「唐辛子が多い食べ物」だったり「痛み止めの薬」だったりします。
これらのオモリが左の皿に乗ると、天秤が大きく左に傾いて、胃潰瘍を発症するわけです。
それに対して、右の皿は胃潰瘍を良くする皿です。
こちらには、「胃酸を抑える薬」や「粘膜保護剤」などの治療薬が乗ります。
しかし、これらの治療薬を飲んでいない時でも、タバコやストレスは以前から同じようにあるのに胃潰瘍になっていなかった時期もあるわけですよね?
つまり、右の皿には治療薬を乗せる前から大きなオモリが乗っていました。
それは「自然治癒力」というオモリです。
明日も続きます。