皮脂欠乏性湿疹
[2018.06.04]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
前回の続きです。
皮脂腺という腺から皮脂が分泌されて、角質の表面を潤します。
皮脂の分泌が足りなかったり、もしくはきちんと分泌されていてもすぐに取れてしまったりすると、皮膚が脂切れを起こします。
皮膚の脂切れの状態を「皮脂欠乏性湿疹」と言います。
「冬になると、スネや背中がかさかさと白い粉をふいて痒い」という経験はないですか?その状態が皮脂欠乏性湿疹です。
「湿疹」と言うと、普通は赤くなったりジュクジュクしたりして、見た目が明らかに普通の皮膚じゃない状態を想像されると思います。
しかし、皮脂欠乏性湿疹では見た目はそれほど酷くありません。ほぼ普通の皮膚で、敢えて言えば少しかさかさして指でこすると白い粉が出ることがあるかな?くらいです。
しかし、顕微鏡で見ると、皮膚のバリア構造である「角質」が皮脂で潤されていないので、細かな傷があるような状態なのですね。なので、角質の下にある神経を刺激して痒みを感じるのです。
明日も続きます。