立った時の血圧
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
血圧変動の話の続きです。
実は、「横になっているときの血圧と立っている時の血圧は異なるのが正常」というのはご存知でしょうか?
横になっている状態だと、脳と心臓と足は同じ高さにあります。
ところが、立つと、脳は心臓より高く、足は心臓より低くなります。
つまり、横になっているときには心臓はそれほど頑張らなくても脳まで血液を送れますが、立つと脳と心臓の高さの差分、血液を上に押し上げる必要が出てきます。
また、心臓が送り出す血液のみならず、足から心臓に帰ってくる血液も、寝ているときは地球の引力に逆らわなくても帰ってこられた血液が、立つと心臓の高さまで押し上げないと血液を返せなくなります。
そのため、人間は立ち上がると反射的に交感神経が緊張して、その結果、心臓の脈の数が増えたり、心臓の収縮力が強くなったり、抹消血管が収縮したりして、血圧を上げようとします。そうしないと、ちゃんと脳に血液が届かないからです。
逆に、そのような反射が起こらず、立ち上がると血圧が下がってしまう病気があります。
「起立性低血圧症」と言います。
寝ているときより立ち上がったときのほうが、上の血圧で20低い、下の血圧で10低い、それで立ちくらみして目の前が真っ暗になる場合は起立性低血圧症です。
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