耐性菌の作り方
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
昨日の続きです。
細菌は、増殖する時に耐性菌に化けます。
たとえば、一匹(一個?)の細菌がここにいて、それが普通の細菌から耐性菌に一匹のままで化けることはありません。
その細菌が、細胞分裂をして、二匹の細菌に増えるとき、遺伝子の複製ミスが起きて耐性菌になるのです。
ですので、細菌をいたずらに増やしたり減らしたりを繰り返していると耐性菌に化ける確率が増えてしまいます。
たとえば、医者が「もう細菌感染を起こしている症状が出ていますので、抗生剤を5日分お出しします。しっかり飲み切ってください」と説明しても、「何かの時にすぐに病院に来られるとは限らないから、念のために抗生剤は飲み残して置いておいて、また酷い風邪をひいた時に自己判断で抗生剤を飲もう」といった使い方をされると、耐性菌になりやすいのです。
また、一日三回毎食後に飲む抗生剤を、ご自身の判断で「今朝は酷いから飲もう。昼にはマシになったから止めておこう。また翌日、ちょっとぶり返したから飲んでおこう」といった飲み方でも耐性菌になる確率は増えます。
抗生剤は、指定の飲み方をした時にしっかりと血液中の濃度が保たれるように作られています。
指定の飲み方から外れて飲んだり飲まなかったりすると、抗生剤の血液中の濃度が上がったり下がったりして、同時に細菌も減ったり増えたりしてしまうのです。
次回に続きます。