メニュー

脳動静脈奇形2

[2016.05.31]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

昨日の続きです。

 

動脈は心臓からの高い圧に耐えなければいけないので、血管の壁も厚く丈夫です。

対して、静脈は全身からの血液を心臓に返さなければならないため、血管の壁は薄く伸縮性に富んでいます。

 

脳動静脈奇形の場合、脳へ行っている動脈が、毛細血管を経ずに直接静脈につながっています。

すると、動脈の高い圧のまま、血管壁の薄い静脈へ血液が流れ込むのです。当然、薄い壁の静脈は高い圧に負けて膨張します。血管撮影で見ると、血管がとぐろを巻いているような状態に見えます。

 

薄い壁で高い圧ですので、血管は腫れて、破れやすくなっています。

 

ある日、突然、何かの拍子に破れると脳の中に大出血を起こしてしまいます。

 

脳動脈瘤と同様に破れる前に発見し治療するのが望ましいのですが、これもまた偶然でしか見つからないので難しいと言わざるを得ません。

 

明日も続きます。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME