膀胱炎と腎盂腎炎
[2014.10.24]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
昨日の続きです。
膀胱炎は細菌の繁殖による病気であるにもかかわらず、熱が出ないことが特徴です。
ところが、膀胱からさらに細菌が逆流して、尿管や腎臓にまでさかのぼると、高い熱が出ます。
その状態を、「腎盂腎炎」と言います。
腎盂腎炎は、比較的怖い病気です。
急に血圧が下がるなどの急変もあり得る病気です。
頻尿・残尿感・排尿時痛・下腹部の鈍痛・違和感などの膀胱炎症状と同時に熱が出ている時、「いつもの膀胱炎だ」と思って気軽に考えないでください。
熱がある場合は、腎盂腎炎になっている可能性が高いです。
しかも、昨日もお話したように、膀胱炎はまったく無症状であることも珍しくありません。
無症状の膀胱炎の状態から、細菌がさらに腎臓にまで逆流すると、熱だけが症状ということがしばしばあります。
「咳もない。下痢もしてない。お腹痛もない。頭痛もない。皮膚にボツボツも出てない。急に出た熱以外にまったく何の症状もない。ちょっとだるいだけ。」という方はひょっとしたら腎盂腎炎かもしれません。念のために尿の検査をしましょう。
明日も続きます。