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貧血と低血圧

[2017.04.04]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

血液検査の結果をご説明していて、「血液中の酸素を運ぶ赤い細胞も充分にあるので貧血も無いですよ」と言うと、

「はい。貧血も無いです」と答える方がいらっしゃいます。

 

世間一般の「貧血」という単語と医学用語の「貧血」は別の意味になるので注意が必要ですね。上の例えは、医者は「貧血という病気がない」というつもりで説明していても、患者さんは「貧血の症状はない」と返事をされている状況です。

医者が「血液検査で貧血は無いです」としか説明しないのではちょっと説明不足です。

 

世間での貧血は、「脳貧血」の症状を指すことが多いです。「脳貧血」とは、よく中学校で朝礼が長いと意識を失って倒れてしまう子がいましたよね、あの症状のことです。今の時代は無いのかな?

 

ところが、医学用語に「脳貧血」という単語は存在しません。

中学校の朝礼の症状は、「低血圧」だったり「迷走神経反射」だったりします。

 

「低血圧」と「貧血」はよく混同されますが、前者は「血管内の圧が低いこと」、後者は「血液中の酸素を運ぶ細胞の濃度が低いこと」です。

圧が低くても細胞の数が少なくても、どちらも脳まで酸素を上手く運べないので、脳が酸素不足になり同じ症状を起こします。なので、ごっちゃに誤解されやすいのです。

 

低血圧と貧血は治療法が異なります。

立ちくらみなどの症状がある方は、お気軽にご相談ください。

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