メニュー

キズパワーパッド

[2016.02.29]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

以前は「傷は消毒して乾かせ。濡らしちゃダメ」と言っていました。

ところが、消毒薬はできたての皮膚の細胞を壊しますし、乾燥すると皮膚細胞の再生もスムーズに行かないことが解ってきました。

 

なので、今は「傷は綺麗な水でジャブジャブ洗う(こすらない)。いつも湿ってる状態をキープするほうが早く治る」という考え方に変わってきました。モイストヒーリングと言います。

 

しかし、昨日まで説明して来たように、浸出液(キジル)でびしょびしょになったバンソウコを傷にずっと貼り付けていると高い確率でバイ菌が繁殖して傷の治りが遅くなるのも事実です。

 

バイ菌が繁殖しないように完全にパッキングしながら傷を湿った状態にキープするのは、実はかなり難しいのです。

 

バンドエイド社からキズパワーパッドという商品が発売されています。

病院でも同じ素材のものを使います。上手く使うと非常に早く綺麗に治ります。しかし、条件があります。

 

傷よりかなり大きめのキズパワーパッドを使い、傷の周囲を完全に密着させることが重要です。浸出液やどろっとした液体がキズパワーパッドの周囲から漏れてきているようでは傷を密封できていないので、バイ菌が入ってしまいます。これでは効果がないどころか、感染を起こすとかえって傷を悪くします。

 

なので、市販のキズパワーパッドで治せる傷はあまり大きくありません。製品より一回り小さな傷しか治せないからです。調べてみると一番大きな製品でも7.0×6.2センチだそうなので、4センチ四方の傷くらいが限界ではないでしょうか。限界か、ちょっと厳しいかも・・・。

 

しかも、怪我をしてから日にちが経っている傷にも適しません。既にバイ菌が付いている状態で傷を密閉してしまうとかえってバイ菌を繁殖させることがあるからです。

 

続きは次回、お話しますね。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME