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手湿疹の天秤

[2018.06.15]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

前回の続きです。

 

ラテックスやでんぷんにアレルギーがある方が手湿疹に罹られると、一旦良くなった湿疹がぶりかえることも多いので診断に苦慮します。

 

治療開始当初はステロイドをしっかり塗っていただくことで一旦湿疹が改善傾向を示します。

ところが、そこで「手袋を予防のために使いましょう」とお話すると、一旦良くなっていた手湿疹が一気に悪くなり、患者さんは「最初は効いていたステロイドが効かなくなってきた」とおっしゃることが多いです。

 

しかし、実はステロイドが効かなくなったのではなくて、ラテックスやでんぷんのアレルギー症状が上乗せになって事情を複雑にしているのです。

 

しばらく前に「病気の天秤」のお話をしました。

「手湿疹の天秤」があって、左の皿は湿疹を悪くする要素が乗ります。逆に右の皿には湿疹を良くする要素が乗ります。

 

「水仕事」などが左に乗って左に傾いてしまった天秤を、右に「ステロイド」を乗せて無理やり右に傾けようとしていたのです。

そんな時に、左に再び「ラテックスアレルギー」という要素を乗せると、天秤は再び左に傾いてしまいます。ラテックスにアレルギーが無ければ「手袋」という要素は右の皿に乗るはずだったのですが・・・。

 

明日も続きます。

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