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遊走腎

[2014.07.22]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

引き続いて血尿のお話です。

血尿は尿路、つまり尿の通り道(腎臓、腎盂、尿管、膀胱、尿道)のどこに病気があっても起こり得ます。

 

病気とも言えないような、放っておいても特に何も悪さをしないような、しかし、尿検査をすると「血が混じっている」といつも指摘されてしまうようなものもあります。

 

たとえば、「遊走腎」という病気があります。厳密に言うと病気ではありません。放っておいても特に悪いことは起きませんので。

 

腎臓は通常、後腹膜という膜の背中側にあります。イメージとしては、膜の後ろ側で、背中の壁に貼り付いているような感じです。なので、立っても寝ても同じ場所にあります。貼り付いてますので。

 

しかし、中にはその貼り付き方が弱い人もいて、そんな人は立つと地球の引力で腎臓が数センチ下に動くのです。寝るとまた上のほうに戻ります。

 

立ったり寝たりするたびに腎臓が上下に移動しますので、顕微鏡レベルで少しだけ尿に血が混じります。しかし、それによって何か困った症状を起こすようなことはありません。

 

尿に血が混じる人が、皆さん遊走腎のような心配のない原因ならば良いのですが、他の原因で血が混じることもよくあります。

明日も続きます。

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