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非外傷性くも膜下出血

[2016.05.28]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

昨日の続きです。

(非外傷性)くも膜下出血は大変怖い病気です。 脳動脈瘤が破れて、脳の表面に出血するのです。

 

出血の量が酷いと、破れた瞬間に即死することもあり得ます。

また、脳動脈瘤は脳の表面にあるので、くも膜下出血というのは脳の表面に血液が広がるのですが、破れた方向によっては強い血流によって脳に直接傷をつけて脳内出血になってしまうこともあります。

 

さらに、くも膜下出血では、出血直後に一番意識が悪く、それから数日で少しずつ意識が回復することが多いですが、約1週間ほどで、出血によって刺激された脳の血管が痙攣収縮を起こし(攣縮と言います)再び意識障害を来たすことがたびたびあります。

ご家族の方が毎日お見舞いに来られ、意識が回復して「やっと視線が合うようになった」と喜ばれる頃に、攣縮が起きると意識がまた悪くなるので、医者としても非常につらい思いをします。

 

脳動脈瘤が一旦破れてくも膜下出血になってしまうと、1/3の方が命を落とされ、1/3の方が何らかの後遺症を残し、後遺症無く回復する方は1/3しかいない、と言われています。

 

脳動脈瘤の状態で見つけることが出来れば、予後はもっと良いのですが、基本的に無症状ですので非常に難しいのが現実です。

 

次回に続きます。

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