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髄膜炎

[2016.06.08]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

怖い頭痛の最後は、「髄膜炎」です。

 

脳の表面に炎症が起きる病気です。ウィルスや細菌によるものが主ですが、時に無菌性で原因がはっきりしないものもあります。

 

数日内に急激に起きた頑固な頭痛が、ずっと持続していて、発熱や首がカチカチになる症状が伴う場合、強く髄膜炎を疑います。

原因菌にもよりますが、時に命に関わる病気になり得るので、緊急入院の適応になります。

 

数日前にお話した「くも膜下出血」でも、「首がカチカチになる」とご説明しましたが、専門用語で「項部硬直」と言います。「項」って、うなじって意味です。患者さんに仰向けに寝てもらって、患者さんの頭を医者が手で支えます。その手で頭を持ち上げようとすると、反射的に患者さんの首の筋肉が緊張して、スムーズに持ち上げられない状況を指します。

髄膜炎でもくも膜下出血でも、同じ脳の表面に病気の原因があるので、この症状が出るのです。

 

同様に、患者さんに仰向けに寝てもらって、膝を伸ばしたまま股関節から足を前に持ち上げようとすると、スムーズに持ち上がらないという症状が出ます。

これらを「髄膜刺激症状」と言います。

 

脳を包んでいる髄膜は、脳だけでなく、背骨の中を通って骨盤まで来ている脊髄も取り囲んでいるので、足を上げようとしたときも引っ張られて刺激になるのです。

 

次回に続きます。

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