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エコーで見つからない胆のうがん

[2016.01.15]
こんにちは。 東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。 腹部エコーでも見つけられない胆のうがんの話です。 胆のうの場所自体が奥に入り込んでてわかりにくい、なんてこともあります。普通は肋骨の下にエコーの端子を当てて下から覗き込むようにすると胆のうが見えますが、もっと奥にある人は肋骨と肋骨の隙間から見ないと見えないことも。 見えるのは見えるのですが、やはり少し見えにくい。 次は、胆のうがんと言うより胆管がんの場合、腹部エコーでは見えにくいです。 しかし、胆管がんはできる場所にもよりますが、血液検査に異常が出たり、初期から症状が出ることが多いので、ちょっと胆のうがんとは別の検診になります。 最後に、このパターンが一番多いですが、胆のう結石がある場合。 胆石の向こう側の胆のう壁は、影になって見えません。胆石が一つで小さくて、胆のうの中でころころ動いている場合は、身体をあっち向けたりこっち向けたりしてもらいながらエコーすると胆石の向こう側も見えるようになります。 ところが、胆石が複数個あったり、大きかったり、胆のうの中にびっしり詰まってたりすると、まったく胆のうの壁が見えないこともあります。 おまけに、悪いことに「胆石があると胆のうがんになりやすい」という報告もない訳ではありません。歯切れが悪いのは、まだ完全に結論が出ていないのです。 一応、「胆石と胆のうがんに直接因果関係はない」というのが現時点での主流意見です。 しかし、胆のうがんのために摘出した胆のうでは胆石合併率が非常に高いのも事実。 胆石がある方は、腹部エコーの定期健診が保険で可能ですが、だからと言って胆のうがんの有無はわからないことが多いのです。
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