イボとタコの鑑別2
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
タコとイボの区別の方法の続きです。
昨日お話ししたように、「指紋を押し分けるのがイボ」「指紋自体が盛り上がっているのがタコ・ウオノメ」です。
それ以外にも、100%確実な区別の方法では無いのですが、虫眼鏡でよくよく見ると、黒い小さな点々が見えることがあります。
これは皮下出血です。この黒い点々がある場合、イボであることが多いです。
ところが、必ずじゃないのです。タコやウオノメでも、たまに皮下出血を起こして点々が見えることもあります。
判断に悩む場合は、表面を少し削ってみればはっきりします。タコやウオノメの皮下出血は削った角質と一緒に取れてしまいますが、イボの皮下出血は削って行くと少し血がにじんできます。
ただ、この区別の方法は、闇雲にナイフで削ると傷になってしまって危ないので、ご自宅でされないほうが良いでしょう。やはり、一度、診せてください。
診せていただきたいもう一つの理由は、黒い点々は必ず皮下出血と限ったわけでは無く、腫瘍性の色素斑であることもあり得ます。診せていただくとおおよそ区別はつくのですが、ここで文章で正確にご説明するのには無理があります。
腫瘍性の黒い色素斑と言えば、悪性黒色腫というたいへん悪性度の高い腫瘍が一番考えられます。これをイボと間違えては大変ですので、ご自身で判断されず一度診せていただきたいのです。