コレステロール高いほうが長生きする?
[2014.04.10]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
「コレステロール高いほうが長生きする」こんな間違ったことを書いてある雑誌があってびっくりします。
その記事を読んでみると、
「悪玉コレステロールが高い人」と「高くない人」を集めて、その後の寿命で統計を取っています。
そんな方法で本当に良いのでしょうか?
たとえば、基礎疾患に肝硬変を持っている人は、肝臓で作られるコレステロールの量が減ってしまい、コレステロール値が低くなります。
同様に、なんらかの悪性腫瘍にかかっている人も、コレステロール値は低めになることが多いです。
すると、基礎疾患の有無を考慮せずに単に「高い人」「高くない人」で集めると、高くない人の集団には当然のように肝硬変や悪性腫瘍の人の割合が多くなります。
寿命を左右し得るような基礎疾患の割合に大きく差があるので、純粋にコレステロールの高い低いによる寿命の差を比較できていないのです。
基礎疾患の割合も充分考慮したちゃんとした論文では、間違いなく悪玉コレステロールが高い人ほど寿命が短くなってしまうという結論が出ています。
変な雑誌の記事に惑わされないようにしましょう。
テレビも雑誌も、しょっちゅう嘘を言っていますよ。