二つの新基準
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
昨日の、血圧の基準値改定の続きです。
まず、日本高血圧学会が「高血圧治療ガイドライン2014」を発表しました。
その内容は、「これまで135未満/85未満が基準値だったのを、140未満/90未満と変更する」というものでした。
ただし、この基準値には、年齢・基礎疾患(糖尿病・腎障害・脳卒中・狭心症・心筋梗塞など)・測る場所が自宅なのか病院なのかなどなどによって微妙に変わります。詳しく今ここで書くと煩雑になりますので、後日、ご説明しますね。
ところが、その後4月に日本人間ドック学会が「147未満/94未満が基準値」と発表します。
当たり前ですが、これを聞いた皆さんの反応は「どっちやねん」ですよね。
大衆週刊誌は人目を引いて目立ってなんぼですので大騒ぎして売り上げを増えればいいのですから、「これまでの血圧の基準値に意味はなかった!高血圧なんて医者と製薬会社が儲けようとして作った病気だった」まで書いているものもあったそうです。
「高血圧症が医者と製薬会社が儲けようとして作った病気だった」は全くの嘘です。
高血圧をほったらかしにしていたら動脈硬化の進行が早まり、さまざまな病気を引き起こし、寿命が短くなってしまうことは、全世界的にきちんとした医学的統計で証明されています。言い掛かりもいいとこです。
明日も書きますね。