悪循環する手湿疹
[2018.06.06]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
昨日の続きです。
手湿疹は、角質が脂切れを起こして傷が入りバリア構造を保てなくなるために、角質の下の表皮に炎症が起きている状態です。
実は、角質は表皮で作られます。
もう少し正確に言うと、表皮は一番下にある細胞が細胞分裂をすると、徐々に上にある細胞が上に押し上げられるとともに平たくつぶれていって、最後は垢になって剥がれ落ちます。剥がれ落ちる前に層構造を保っている部分を角質と呼ぶわけです。
なので、表皮で炎症が起きると、本来ならば表皮で作られるはずの角質を正常に作ることが出来なくなります。
手湿疹の状態は、
角質に傷ができる > 表皮に炎症が起きる > 正常に角質を作ることが出来なくなる > 角質に傷ができる
という状況で、完全に悪循環に陥っているのです。
次回に続きます。