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風邪と抗生剤

[2017.03.25]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

「風邪」と一口に言いますが、風邪には「ウィルスの風邪」と「細菌の風邪」があります。

ウィルスと細菌って似たように聞こえますが、全く別の生物で、細菌がラグビーボールくらいだとするとウィルスはパチンコ玉くらいです。大きさからして全く別物です。細菌はそれ自身で増殖できる単細胞生物ですが、ウィルスは遺伝子情報だけしか持っていません。他生物の細胞の力を借りないと増殖も出来ません。生物と物質の間のような存在です。

 

実は、ひき始め90%の風邪はウィルスの風邪でして、ウィルスの風邪をこじらしてくると細菌の風邪を併発します。

 

「抗生剤」「抗生物質」「マイシン」などと呼ばれる種類のお薬があります。これは、薬局では売っていなくて、病院でしか出ないお薬です。

抗生物質は細菌をやっつけることはできるのですが、ウィルスには全く効きません。

 

なので、ひき始め90%の風邪に闇雲に抗生剤を使いますと、身体の中には常在菌という善玉の細菌もいますのでそちらに攻撃をかけてしまいます。

 

つまり、一般的に風邪には抗生剤を使わないほうが良いのです。

 

とは言いましても、「扁桃が腫れる」「色のついた痰が出る」「青鼻が出る」などの症状は、既に細菌の風邪になっている証拠です。最初からでも抗生剤を使うほうが良いこともあります。

 

症状に合わせて臨機応変にお薬を変える必要があるってことですね。

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