検便による大腸がん検診
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
日本人で大腸がんの頻度が増えています。
食事の欧米化による影響もあるのかもしれません。
自治体の検診でも、検便による大腸がん検診が用意されていますので、是非毎年受けられることをお勧めします。
2回検便をしていただいて、2回とも陰性なら「大腸がん検診で、これ以上の詳しい検査は必要ない」という判断になります。
検便による検診ですので、全く痛くも痒くもない検査です。
ただし、2回のうち1回でも陽性の結果が出ると、大腸ファイバーを受けていただかなくてはいけません。
ところが、この大腸がん検診、100%の検査ではないのです。
100%の検査でないって?
実は、80%の検査なんです。つまり、「検査が陰性に出て大腸がん検診大丈夫でしたよ」という結果でも、20%は間違っているかも知れないってことです。
「検診結果が間違ってるかもって、それって見落としや誤診じゃないの?」と思われるかもしれませんね。
検査には1回測るだけで完全に白か黒かはっきり決着がつく検査と、グレーゾーンがある検査があります。寧ろ、白か黒かはっきり解る検査のほうが珍しいと言えます。
大腸がんに対して、「絶対にがんが無いとはっきりしないと困る」ということになると、方法は大腸ファイバーしかありません。大腸ファイバーならば、実際にカメラで腸の中を覗きに行っているわけですから、はっきり決着がつきます。
しかし、大腸がん検診で全ての方に大腸ファイバーを受けていただくわけには行かないので、80%の検便で代用しているのが現状なのです。