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胆のう摘出術

[2014.07.04]

こんにちは。

東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。

 

胆石の話の続きです。

 

実は胆石の手術では胆石を胆のうごと取ってしまいます。

とお話しすると、え?石だけ取り出すんじゃないんですか?とおっしゃる方が多いのですが、石だけじゃなく胆のうも取ってしまいます。

 

理由は二つあります。

 

一つ目は、石だけ取り出そうとして胆のうを破ると必ず胆汁がお腹の中に漏れてしまって、胆汁性腹膜炎を引き起こしてしまうからです。

 

胆のうがつながっている総胆管はそのまま十二指腸に開口しています。十二指腸というのは腸管です。腸の内部はいわば身体の外、細菌が存在すると考えたほうが良いでしょう。

なので、時に胆石には細菌が着いていることがあって、感染性胆石もあり得ます。

 

そんなバイ菌が着いているかも知れない石をわざわざお腹の中で取り扱いたくないのです。

 

もう一つの理由は、胆のうを取ってしまっても、日常生活に支障を来たすことがほとんど無いためです。

 

6日前のブログにも書きましたが。

胆のうは溜めている胆汁を濃縮して、十二指腸に食べ物が入ってくるとそれが刺激になって収縮します。胆のうが収縮すると、溜められていた胆汁が十二指腸に流入して食べ物と一気に混ざるようになっているのです。

 

つまり、胆のうがなくても、肝臓で作られた胆汁は24時間とだえることなく十二指腸に流れ込んでいるのです。ただ、胆のうが無くなると「一気に沢山の」という点が出来なくなるだけです。

 

したがって、胆のうが無くなっても脂肪の分解は出来ます。ただし、大量の脂っこいものを一気に食べた時はちょっと消化不良を起こして下痢をすることがあるかもしれません。

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