風邪の天秤
[2016.11.08]
こんにちは。
東大阪市 布施駅前 岸川医院の岸川です。
「病気の天秤」の話の続きです。
同じように、風邪にも「病気の天秤」のたとえは使えます。
風邪のウィルスは、日常的にそこらじゅうに存在します。つまり、「風邪の天秤」の左の皿には、しょっちゅう「風邪ウィルス」というオモリが乗っては降りてを繰り返しています。
しかし、それほど頻繁には風邪をひかないのは、右の皿に乗っている「自然治癒力」が気付かぬうちに直してくれているからです。「自然治癒力」のオモリのほうが、「風邪ウィルス」のオモリよりはるかに重いのですね。
ところが、「疲労」や「徹夜仕事」というオモリが左の皿に乗ると、「風邪の天秤」も左に傾き始めます。
病院で「風邪薬」というオモリを右の皿に乗せると、また天秤は右に戻りやすくなるでしょう。
しかし、「今晩からずっと会社に寝泊りして徹夜の仕事が続くから、何とか風邪を薬で押さえ込んで欲しい」とおっしゃられても難しいかも知れません。
左の皿にどんどんオモリを乗せながら、右の皿に「風邪薬」を乗せても、どれくらい天秤が右に戻るか解らないのです。